エイダ編 Stage5 キリノ山
1. タイムアタック
前編: エイダは遠征最後のコースを前に、奇妙な落ち着きと自信を見せる。
後編: エイダはタルシンとレースの約束をする。
特になし。
2. ゴーストバトル
前編: エイダはタルシンとのレースを軽く考え、一応ゴーストタイムをチェックする。
後編: エイダはタルシンのゴーストの速さに驚き、自分との違いを分析する。
別にいいんじゃない
原文:
Viv: Well, how did it go? Any surprises? Ada: I've definitely got a challenge on my hands... Ada: How could anyone improve so much, so quickly?! Ada: It's kind of nice though... I'm starting to get excited about the Race. Viv: With the right motivation, people can change a lot...
現行訳:
ヴィヴ: それで、どうだった?サプライズは?
エイダ: 私は間違いなく自ら挑戦している...
エイダ: どうやってこんなにも皆早く上達できるの?!
エイダ: 別にいいんじゃない...自分はレースに興奮し始めてるよ。
ヴィヴ: 適度なモチベーションがあれば、大きく変わることができる。
試訳:
ヴィヴ: それで、どうだった?何かサプライズはあった?
エイダ: 確かにこれは、挑戦するのは私のほうだ…
エイダ: 誰がこんなに強く、こんなに短期間で上達できるのよ!?
エイダ: でも、いい感じだね…レースが楽しみになってきた。
ヴィヴ: よい動機があれば、人は誰しも大きく変わるってことね…
分からなくないですか? Stage1といい、論理や感情の繋がりのないとんでもないタイミングで「別にいいんじゃない」が飛んでくることは、プレイヤーの理解を大幅に妨げます。翻訳資料から話者が抜けていたんだろうか。
スロットルを上げると車が大幅に遅くなる時があるし、ものすごく加速したままになる時もある
原文:
Viv: How are you squaring up to each other in terms of technique?
Ada: Where I lift off the throttle to get more drift angle, Talsin brakes to change the balance of their car...
Ada: They keep more acceleration in some cases, where lifting off the throttle causes my car to slow substantially.
Viv: I can see how that would work, but it's really going to depend on the difference between your brake and engine setups, and the corner itself.
Ada: Exactly! Ada: In general I think the throttle technique works better for my car, but only at certain points...
Ada: With deep hairpins, I might be better off braking, like Talsin.
Viv: ...
Ada: What?! Why are you looking at me like that?
Viv: Not long ago you were afraid to even tackle a new track on your own, and now here you are, analyzing other racer's techniques like a pro.
現行訳:
ヴィヴ: テクニック面だと、お互いどんな感じで磨くの?
エイダ: ドリフトアングルをもっと大きくするためにスロットルを上げると、タルシンのブレーキが車のバランスを変える
エイダ: スロットルを上げると車が大幅に遅くなる時があるし、ものすごく加速したままになる時もある。
ヴィヴ: それがどう機能するかはわかるけど、実際にはブレーキとエンジンのセットアップの違いとコーナー自体によるってことね。
エイダ: 大正解!
エイダ: ふつう、スロットルテクニックは私の車にちょうどいいと思うけど、特定のポイントだけなのよね...
エイダ: 急カーブとかは、タルシンのように、ブレーキをかけるほうがいいかもしれない。
ヴィヴ: ...
エイダ: 何?!なんで私をそんな目で見るの?
ヴィヴ: ちょっと前まで、自分から新しいコースを走ることすら恐れてたのに、今はプロみたいなレーサーのテクニックを分析しているよ!
試訳:
ヴィヴ: 技術面では、どんな勝負になると思う?
エイダ: タルシンはブレーキで車のバランスを操作してるよね。私がアクセルを抜いて鋭角のドリフトを仕掛けたい場所でも…
エイダ: だから、彼は加速を維持してるのに、私がアクセルを踏めずに遅れてしまう瞬間が幾つかあるんだ。
ヴィヴ: なるほど、それがタルシンの強みね。でも実際には、両者のブレーキとエンジンのセットアップの違い、それにコーナー自体の特性によって、状況は左右されるはずよ。
エイダ: そうだね。その通り!
エイダ: ほとんどのコーナーでは、アクセルワークのほうが私の車に向いてると思う。でも特定のポイントでは…
エイダ: 鋭角のヘアピンなんかでは、私もタルシンみたいなブレーキングをする方がいいのかもしれないな。
ヴィヴ: …
エイダ: なに!? どうしたの、そんな目で見ちゃって?
ヴィヴ: ちょっと前まで、ひとりで新しいコースに取り組むことにもビビってた子が、まるでプロみたいにレーサーのテクニックを分析してるんだな…って思ってさ!
もはや意味不明です。句点の抜け、主語の省略・混濁、更にはここまで誤訳ではなかったリフトオフ(lifting off)を「スロットルを上げる」へと誤ったことで、エイダ編の中でも屈指の何を言っているのか分からないシーンになっています。
3. レース
前編: エイダはタルシンとのレースをこれまでの集大成と位置付けていた。
後編: エイダはイバから旅の終わりを告げられ、サマーグランプリ参加への太鼓判を押される。
今までのお前の運転からしたら、速くなってるよ
原文
Talsin: It seems you've gotten even faster since I last saw you drive...
Talsin: I couldn't do enough this time, but I'm going to keep working until I catch up with you.
現行訳
Talsin: 今までのお前の運転からしたら、速くなってるよ。
Talsin: 今回は十分じゃなかったけど、お前に追いつくまで頑張るよ。
試訳
Talsin: 前に見たあんたのドライビングよりも、更に速くなってたな…
Talsin: 今回は十分じゃなかったけど、追いつけるように頑張るよ。
先の例よりは比較的軽度ですが、ちょっと「えーっ」となるところ。タルシンはまあまあ苛烈な性格ながらエイダには下手に出ているところが原文や他の現行訳からも読み取れて、それは正しいと思うんですが、だったら「今までのお前の運転からしたら」は上から目線が過ぎるんじゃあないか。
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